音楽CDを音楽CDとして保存する

はじめに

音楽CDをPCに取り込んで保存している人は多いと思います。 恐らくアルバム名のフォルダを作ってその中に各トラック別のMP3ファイルを置いている、 という場合が一番多いと思いますが、これは考え方的に「アルバムを取り込んだ」 というよりも「トラック毎に取り込んでアルバムでまとめた」だけであり、 私には少々気持ちが悪い事なのです(潔癖性です(苦笑))。 そこで、いくつか「アルバムとして取り込む」方法を紹介したいと思います。

脱線気味な背景の説明

そもそも「アルバムとして」という考え方自体、CDイメージファイルの考えから来ていると思うのです。 毎回ゲームの起動時にプレイディスクを探す事や違うゲームをやろうとした場合の差し替えが面倒、 などといった要望からイメージファイルを仮想ディスクとして利用する事が始まったわけですが、 同じ事は音楽CDにも言えます。 一般的なデータCDを取り込むのと同じように音楽CDをイメージ化して仮想CDドライブにマウント、 再生するという手法は物理的にディスクを取り替えるよりも遙かに楽になります。 しかしイメージをマウントしてCDプレイヤーで再生する場合、 MP3ファイルを再生するように「アルバムファイルをダブルクリック」というわけにはいきません。 仮想CDツールを起動して、マウントして、CDプレイヤーソフトを起動して、初めて再生できるわけですから。 つまり同じ「音楽を聴きたい」という要望でも「アルバムとして聴きたい」 場合は再生までの過程が全く違うものになってしまう、という事になります。 そこでアルバムのファイルをそのまま再生できればなぁ、と考えるようになってくるわけです。

Zipped MP3

まず選択肢筆頭はZipped MP3(勝手に命名)だと思います。 これは別に新しい形式でも何でもなく、単純にMP3ファイルを無圧縮Zipで固めてあるだけのファイルです。 ファイル名の末尾は .zip、.mp3.zip、.zip.mp3 などであったりするようです。 最大の特徴は、拡張子がmp3の場合(~.mp3で終わる)ほぼ全てのMP3対応プレイヤーソフトで再生できる事です。 私はWindows Media Player、 Winamp 5.03、 KbMediaPlayer 2.33、 foobar2000 0.8.1、 Audioactive MP3 Player 2.06c、 Lilith 0.991、 Quintessential Player 4.50、 SCMPX 1.51 での再生を確認しました(MediaPlayer Classic では再生できませんでしたが)。 ただし拡張子が示すとおり、単一のMP3ファイルとして扱われ、頭出し等ができるのは後述のPlug-inを使ったWinampのみになります。 一方拡張子が.zipの場合、まず対応プレイヤーは激減します。 上で挙げたものではWindows Media Player、 WinampKbMediaPlayerfoobar2000 の4つが再生可能でした。 私感では、このプレイヤー達を対応度が高い順に並べると次のようになると思います。

  1. foobar2000
  2. Winamp
  3. KbMedia Player
  4. Windows Media Player

続いてこのような評価をした根拠を各プレイヤー毎に書いてみます。

foobar2000(version 0.8.1)

標準状態で頭出しもできれば曲情報も問題なく読み出せ、シークも速いです。 読み込み時に全ての曲情報を読み出してから再生するので最初だけ少々遅いのが玉にきずですが、 どうせアルバム単位ですので一度読み込んでしまえば当分再生対象を変える事も無いですしね。 さほど気にもならないと思います。

Winamp(version 5.03)

標準状態ではトラックを認識できません。 つまり全体で1曲として再生する事しかできないという事です。 しかしmp3.zip 用の補助プラグインという素晴らしいものがあり、 プレイリストのようなウィンドウをもう一つ表示してそちらにアルバムのトラックリストを表示、 頭出し等ができるようなプラグインが存在します。 このプラグインを使えば頭出し可能、曲情報取得可能でシークも速い上、 foobar2000とは違い明らかに最初の読み込みも速いです。 しかし、頭出しについては本体が対応しているワケではないので、 次のトラックを頭出しするつもりで「本体の」Fowardボタンを押すと「プレイリスト上での」次の項目、 つまり次の「アルバム」に飛んでしまいます。 プラグインのウィンドウで操作すればちゃんと頭出しできるのですが、 私のような基本的にグローバルホットキーで操作する人には不都合なのですね。 この点が唯一の難点です。逆に、そういった使い方をしなければ一番使いやすいと思います。

KbMediaPlayer(version 2.33.2003.1224)

トラック頭出し時のシークが遅いです。 この理由は単純で、再生対象のファイルを再生毎に展開してから再生しているからです。 まあこれは「書庫ファイルへの対応」という考え方に違いがあるだけなのでしょうけれど。 分かる人には分かると思いますが、昔はMIDIファイルプレイヤーでしたからね(笑)。 その他は全く素晴らしいです。

Windows Media Player(Version 9.00)

正直言って、おすすめできたモノではありません(笑)。 まず使えるようにする為に一度、「開く」コマンドで.zipを指定する必要があります (リストアップはされないのでファイル名に「*.*」などと指定すると.zipファイルをリストアップさせる事ができます)。 すると「以後この拡張子は問答無用で再生してみるか」といった感じの質問をされるので、 その通りに設定するとドラッグ&ドロップでも再生できるようになります。 とはいえトラックの頭出しはできませんし、曲情報も得られません。 さらに「開く」ダイアログでも.zipファイルはリストアップされません(毎回「*.*」や「*.zip」などとする必要がある)。 従って結論として、とてもおすすめできません(苦笑)。

.cue + .ape

一部のマニアの間で普及しているのがこの方式で、 CUEシートというファイル形式を利用します。 CDリッパーとしてEAC を使っていればCDをイメージファイルとして取り込む事ができるのをご存じでしょう。 その時、生成されるのは単一の.wavファイルです(取り込み方ではトラック毎に別々の.wavを作れますが)。 そのままでも再生という目的には問題ないのですが、いかんせんデータ容量を食いすぎます。 そこでその.wavをMonkey's Audio で圧縮してやると効率がよいでしょう(ちなみにたまに勘違いされるのですが、 RAR7-Zip などの汎用圧縮形式とは比べものにならない程圧縮率が高いです)。 圧縮した上で対応する.cueファイルをテキストエディタで開いてやると、 先ほどの.wavファイルを指定している項目がすぐに見つかると思います。 そこを圧縮後の.apeファイルに書き換えればデータ作成作業は終了です。 再生できるプレイヤーは私が知る限りfoobar2000しか無いのですが、 音質と使い勝手を重視すれば最良の保存方式だと思います。

.cue + .mp3

イメージとして取り込んだ.wavをMP3に変換して、.cueと組み合わせるワケですね。 foobar2000で再生可能です。 もし敢えてこの形式にするメリットがあるとすれば違法にネット上でCDを配布する場合に容量が小さくて済み、 .wavにデコードするだけで(.cueがあるので)すぐに音楽CDにできる、という事ぐらいでしょうか? ていうかそんな事ヤラナイデクダサイ。 うーん、他にこの形式を採用するメリットが思いつきません・・・。 コメントとしては、「だったらZipped MP3にしましょう」。以上(笑)。